参考文献
  • The Camera
  • Commercial Photographer
  • KODAKERY(A Journal for Amateur Photographers by Kodak)
  • McKEOWN's Price Guide to Antique & Classic Cameras
  • カメラレビュー別冊クラシックカメラ専科
  • 愛されるベス単・鈴木八郎、秋谷方著
  • カメラメカニズム教室上・下巻・金野剛志著
  • 写真レンズの基礎と発展・小倉敏市著
  • クラシックカメラ入門・鈴木八郎著(以上朝日ソノラマ社刊)
  • ライカマニュアル・浦郷喜久男(日本カメラ社)
  • AJCC会報
  • その他古い文献、パンフレットなど多数
編集後記

 ピコレットに出会ったのは数年前のことである。
 当時ライカ、ローライに陶酔していた私はこの如何にも古めかしいカメラは意識の外にあった。写りそうもないカメラだった。もっと言えば「おもちゃに毛の生えたカメラ」くらいにしか思っていなかった。クラシックカメラを手にしたときの常で、一応クリーニングし、レンズは拭いておくのが私の習慣である。使えなくても飾っておくたけで美しいからだ。
 このカメラもそんな運命にあったが、磨いているうちに「何でこんなカメラにテッサーなのか」、ふと湧いた疑問がビョーキの始まりとなった。
 中古カメラショウで注意してみるとピコレットにもいろんなレンズのバリエーションがあることもわかった。ひとつのカメラに焦点を当てて文献を調べていくといろんな事がわかってくる。だんだん嵌(はま)っていくうちに最後には写してみたくてしょうがない、重病に陥ってしまうのである。よく写るから止められない。古いカメラはフィルムが無い場合大抵諦めるものだが、フィルムについても調べなければならないと思い始めた。密かにこういうカメラを楽しんでいる人はいるもので、期限切れで良かったらと127フィルムを1ダースほどタダで下さった方がいる。フィルムはダメでもスプールが手に入るだけで有り難い。この友人は先年亡くなったがピコレットを使うたびに思い出し心の中で手を合わせている。ベスト半裁カメラの収集家としては相当知られた人だった。氏がコレクションのみならず撮影を楽しんでいたことは言うまでもない。

 まだまだピコレットには調査不足の面もあり折に触れて研究していこうと思っている。( T.Kubo, a Student of Classic Cameras )

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