ベスト半裁カメラ
 ベスト判127フィルムの画面サイズは6.5cmx4cmである。この半分のズ3x4cm画面サイを使うカメラのことをベスト半裁カメラと呼んでいる。コンパクトにできることから戦前には数多く作られた。ツァイスのベビーイコンタ、フォクトンダーのペルケオなどが有名である。

Perkeo
Perkeo3x4
 フォクトレンダーのペルケオという3x4cm判カメラが作られたのは1933年である。ベスト判(127)をハーフサイズに使ったのでベスト半裁(はんさい)判とかベビー判と呼ばれている。1本のフィルムで16枚の撮影が可能であることに加えてカメラがコンパクトになることから大流行したサイズである。当時はどのメーカーも大名刺判(6.5x9cm)のカメラが主流だったことから、フォクトレンダーでは小さいこのカメラをペルケオ(小人)と命名したらしい。ヘリアまたはスコパー(55mmF3.5)というフォクトレンダー自慢の高級レンズが付けられ、シャッターにはコンパーが採用された。当時の高級機はテッサー+コンパーの組み合わせが大半であったが、フォクトレンダーはレンズもお得意のメーカーだったので自前のハイブランド、ヘリアーやスコパーをコンパーに組み込んで付けていた。


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